都民施策拡充へ全力
党都議団政調委員長 清水氏が談話
日本共産党都議団の清水ひで子政調委員長が12日発表した談話の要旨は次の通りです。
「長期ビジョン」中間報告は、基本的に、石原都政以来の長期ビジョンを継承し、外環道、臨港道路などの幹線道路建設、過大な港湾開発、都心等の拠点機能の充実など大型開発を最優先するものとなっています。特区や国際金融センター構想などで外国企業を呼び込み、大企業に減税すれば、都民や中小企業も潤うという、すでに破綻が証明されているトリクルダウン経済政策に立っています。
このため、大型開発の多くは2020年度までに一気に完成させる一方、高齢者対策、医療・福祉人材の確保、中小企業支援、若者・女性の就職支援などの施策は不十分であり、テンポも遅いものとなっています。
そして何よりも重大なことは、都民を苦しめている格差や貧困の広がり、安倍内閣がすすめる消費税増税、医療、介護など社会保障の切り下げなどから都民生活を守る立場が欠けていることです。
しかし、この中で、不十分とはいえ、都民と共産党都議団が要求してきた認可保育園などの4万人分の増設、特別養護老人ホームの増設、およびこれらの福祉施設整備のための都有地の活用などが盛り込まれたことは重要です。
「『ここで生まれ、生活し、老後を過ごすことができて良かった』と思ってもらえる都市にする」というなら、外国企業、外国金融資本の呼び込みや大型開発推進を重視する立場から、何よりも、都民のくらし・福祉を充実する政策を中心におく立場に転換することこそ必要です。
また、パブリックコメントの募集期間がわずか2週間と、多くの都民の意見をくみつくすという点で、きわめて不十分であり、延長が必要です。
日本共産党都議団は、この立場から「長期ビジョン」を大幅に修正し、都民のための施策を拡充させるために全力をつくすものです。
「東京都長期ビジョン(仮称)」中間報告について (全文はこちら)
(「しんぶん赤旗」2014年9月13日付「首都圏のページ」掲載記事より )