共産党、基準引き下げ批判
東京都議会厚生委員会は9月30日、都幼保連携型認定こども園の基準を定める条例案を、自民党、公明党、民主党、みんなの党の賛成で可決しました。日本共産党の大山とも子、和泉なおみ両都議は、条例案に反対し、修正案を提案(修正案はこちら)。修正案は共産党以外の反対で否決されました。
幼保連携型認定こども園は、幼稚園と保育園の機能を一体化して教育・保育を行うと政府が宣伝しているもの。子ども・子育て支援新制度の来年度実施を国が予定していることを受け、都は職員、施設、運営などの基準を条例で定める必要があります。
都が定めようとしている基準は、学級規模が35人以下、職員1人あたりの幼児数も1~2歳児6人、3歳児20人、4歳児30人など、国基準とほとんど変わらないものになっています。
共産党の修正案は、▽職員1人あたりの幼児数は1歳児5人、3歳児で15人以下、4~5歳児で20人以下▽保健師、看護師の配置▽給食の外部搬入は認めない―などの充実点を明記しました。
修正案の提出理由を説明した大山氏は、条例案では、保育を支える基幹となる要素を条例本文に書かずに規則に委任していることを批判。規則で定めようとしている基準も国際的にみても東京の保育園、幼稚園の実態からいっても極めて低いと指摘しました。(修正案の提案理由はこちら)
和泉氏は修正案への賛成意見で、学級の編成や職員の配置などの基準は「子どもの健全な発達や安全を保障するために大変重要な事項であり、しっかり条文で定めるべきだ」と主張しました。
公明党の都議が「条例案は妥当な判断、妥当なつくりである」と修正案に反対意見を述べ、民主党都議も反対意見を述べました。
(「しんぶん赤旗」2014年10月2日付より)