日本共産党の吉良よし子参院議員は3日の総務委員会で、介護サービス拡充のため政府の財政支援を強めるよう求めました。
吉良氏は、介護保険サービスを地方に移す「地域支援事業」のモデルとなっている山梨県北杜市の例を紹介。自費で民間ヘルパーを利用していた歩行困難な80代の女性が介護保険サービスを申請したところ、“適用にならない”と利用を断られたとして「介護切り捨ての先行実施ではないか」と指摘。「これが全国に広まれば、“介護を受けられない地域・地方”が拡大してしまうのではないか」とただしました。
高市早苗総務相は「子育ても医療も介護も地方自治体を通じて提供され、役割は大きい」と答えるにとどまりました。
吉良氏は、補正予算案に含まれる「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を介護の拡充に活用できるのではないか、と提案。介護用品の購入や、入浴回数の増加、ホームヘルプの時間延長、病院や施設への付き添い・送迎など追加のサービスを購入する商品券などに使えるようにすることを求めました。
内閣官房内閣審議官は「交付金のメニュー例である商品券の対象として、介護関連用品の購入、低所得者に対しては介護サービスの購入支援に活用することは可能」と答弁しました。
(「しんぶん赤旗」2015年2月5日付より)