日本共産党の、かち佳代子東京都議は17日の都議会経済・湾港委員会で、築地市場の移転先、江東区豊洲に併設する民設民営の「千客万来施設」事業が混迷している問題を追及しました。
同施設は2016年11月の豊洲新市場と同時に開業する計画でしたが、着工の見通しが立っていません。公募で選ばれた「すしざんまい」チェーンの喜代村と大和ハウス工業の2社共同事業体のうち、大和ハウスが辞退したため都は喜代村だけの事業継続を認めています。
かち氏は、喜代村だけでは“過去10年間に提案内容と同程度の商業施設の運営実績が必要”とする都の募集要項の資格要件に反しており、「1企業を優先しすぎだ」と批判。千客万来事業を見直すよう求めました。
都中央卸売市場の金子光博財政調整担当部長は「喜代村からは施設運営の実績要件を有する企業を協力会社としたいと申し出があった」と答えたにとどまりました。
かち氏は、市民団体が実施した築地市場の水産仲卸業者に対するアンケート調査では、豊洲新市場の施設設計には事業者の意見が反映されていないと答えた業者が88%もいることを指摘。移転計画を凍結し、消費者、市場関係者の納得が得られるようにすることを要求しました。
(「しんぶん赤旗」2015年3月27日付より)
「千客万来施設」について最初にとりあげた1月10日の記事は