NHK・テレ朝聴取 吉良氏が批判
自民党がNHKとテレビ朝日を呼んで放送内容について事情聴取した問題で、日本共産党の吉良よし子参院議員は12日、総務委員会で「政権政党による言論の自由・表現の自由へのあからさまな介入だ」と批判しました。放送局側にも権力の介入を許さない報道姿勢を求めました。
吉良氏は、自民党の聴取について「政府の権限を振りかざして放送事業者を威嚇したものだ。新聞各紙も『圧力』『介入』と批判している」と指摘しました。高市早苗総務相は、出席官僚の「政治介入に当たるものではなかった」という発言を紹介。これに対し吉良氏は、放送内容について「何人からも干渉され、規律されることがない」という放送法3条を示し、「法に抵触する行為は望ましくないとの立場に立つべきだ」と所管大臣としてあるべき対応を求めました。
吉良氏はまた、自民党に呼びつけられた事実を一切報じなかったNHKの姿勢を取り上げ、放送局も「自らを律することで、権力の介入を防ぐべきだ」と訴えました。権力との関係において「事実報道をしないことは、政府与党のやり方を無批判に受け入れること。沈黙は報道機関の自殺行為だ」と強調。籾井勝人会長は、放送内容は現場に任せていると述べた上で「吉良議員のご意見で参考にできるものは参考にしたい」と応じました。
(「しんぶん赤旗」2015年5月13日付より)