都知事に共産党都議団
日米政府と米軍に求めよ
日本共産党東京都議団は12日、米国防総省が発表した米空軍CV22オスプレイの米軍横田基地(福生市など東京都多摩地域の6市町)への配備の撤回を求めて舛添要一都知事あてに申し入れました。申し入れでは、沖縄県以外では初のオスプレイ配備であり、CV22は海兵隊MV22と比べ7倍も事故率が高いと指摘。都に、日米両政府と米軍に対し、CV22配備撤回を断固として求めるよう要請しました。
首都の住宅密集地にある横田基地は、世界で例を見ない外国軍基地だと強調。年1万回超の離着陸で騒音被害、航空機墜落、部品落下など、「都民の命と生活が深刻におびやかされている」と指摘。
横田基地で在沖縄海兵隊や陸・空軍特殊部隊によるパラシュート降下訓練が急増しているなかでCV22が配備されれば、横田基地が特殊部隊の拠点基地として強化がすすむ危険があり、安倍政権が米国と一体で「戦争する国づくり」をねらう配備を首都ですすめることも認められないと批判しました。
応対した筧直・都市整備局基地対策部長は「都には都民の安全と環境を守る責務がある。基地周辺住民に不安を与えないよう、大きな影響が懸念されることについては、十分な説明を求めて、言うべきことは言っていく」と述べました。
地元、強い反発
5市1町に政府が説明
日本政府は12日、米国政府からの米空軍横田基地への垂直離着陸機CV22オスプレイの配備方針の通報を受け、党京都と横田基地を抱える5市1町(武蔵村山、福生、羽村、昭島、立川の5市と瑞穂町)に受け入れを求める説明を行いました。自治体側からは反発や懸念が相次ぎました。
横田基地周辺の6市町でつくる横田基地周辺市町基地対策連絡会の幹事でもある武蔵村山市の藤野勝市長は「周辺自治体や地元住民に対する十分な説明責任を果たすことなく、配備を行うことがないよう国や米軍に対し、再三にわたる要請を行なってきたにもかかわらず、このような突然の申し入れについては誠に遺憾です」と語りました。福生市の加藤育男市長は「私たちは2010年に、『これ以上の基地強化はしない』という確約の下で航空自衛隊を受け入れた。これ以上の基地強化は受け入れられない」と明言しました。
東京都の舛添要一知事は12日の記者会見で「安全保障は国の政策だが、地元への影響がある。最大限の配慮が必要だ」と述べ、運用に際し安全確保などを求めていく考えを示しました。
(「しんぶん赤旗」2015年5月13日付より)