地域再生法改定案など地方創生関連法案が3日の参院本会議で審議入りし、日本共産党の吉良よし子議員が質問しました。
地域再生法改定案では、中山間地などで、住民に身近な施設などを一定の地域内に「集約」して、周辺集落と交通網で結ぶ「小さな拠点」の形成を進めるとしています。
吉良氏は、人口減少や効率化を理由にした「集約」により「中心部だけが繁栄して周辺部の衰退を加速させる」(井戸敏三兵庫県知事)との懸念の声が参院の調査会であがったことを紹介。地域で守られてきた伝統や文化が切り捨てられかねないと警鐘を鳴らし、交通網整備・維持の費用が「財政重複の排除」を理由に削減されかねないこと、「小さな拠点」づくりの計画作成に住民の同意を求めていないなどの問題点を指摘しました。
また農地法改定で、農地転用許可の権限が都道府県知事から指定市町村の長に移譲される問題について「地元の地権者や進出企業の意向に引きずられ、農地の改廃がいっそうすすみかねない」と批判しました。
石破茂地方創生相は交通網の整備・維持費用について「地域で考えてもらい、それに合わせて財政措置を考える」と述べ、国の負担削減を否定しませんでした。
(「しんぶん赤旗」6月5日付より)