日本共産党は12日、民主党、社民党、無所属議員(糸数慶子、薬師寺みちよの2氏)と共同で選択的夫婦別姓を盛り込む民法改正法案を参院に共同提出しました。日本共産党の紙智子、田村智子、仁比聡平の3参院議員が他の提出者とともに中村剛参院事務総長を訪ね、法案を手渡しました。
法案は▽夫婦は夫もしくは妻の姓、または各自の婚姻前の姓を選択できる▽婚姻年齢を男女とも18歳にする▽再婚禁止期間を100日に短縮する―が柱です。夫婦は同一の姓を名乗ると規定する民法によって、女性の社会生活やキャリア形成に深刻な支障が生じています。夫婦同姓は憲法が定める「個人の尊厳」に反するとして2件の違憲訴訟が起こされ、最高裁大法廷の判断が注目されています。
国連の女性差別撤廃委員会は2009年、民法の「同姓を強制」「婚姻年齢の男女差」などの差別的条項を改正するよう日本政府に勧告。日本共産党は「国連から民法にかかわる差別撤廃の改善勧告を受けている状況を変えるべきだ」(今年3月の衆院法務委で畑野君枝議員)として、国会の責任で改正を実現するよう主張してきました。
法案提出後の会見で仁比氏は「この法案が国会に提出されるのは2009年以来のことだ。選択的夫婦別姓などを盛り込んだ96年の法制審議会の答申を受けて以来19年、立法の不作為が問われてもおかしくない状況だ。国民の期待の声にこたえて、審議入りを果たし、成立させたい」と述べました。田村氏は「国会内で何度も集会が開かれて早く法制化をと求められてきた。選択的夫婦別姓の実現のために党派の違いを超えてみなさんとともに頑張っていきたい」と表明しました。
(「しんぶん赤旗」2015年6月13日付より)