世論調査で8割の国民が今国会での成立に反対している戦争法案。13日、東京、宮城、千葉、長野、静岡、奈良、福岡など列島各地で集会やデモがおこなわれ、「海外で戦争する国をつくる憲法違反の戦争法案を必ず止める」の声がわきあがりました。東京都内で開かれた「STOP安倍政権! 大集会」(主催、同実行委員会)には、北海道から沖縄まで全国から1万6千人が参加。「日本中から国会を圧倒的に包囲し、戦争法案を廃案に追い込もう」の発言が相次ぎ、会場から「よーし、がんばるぞ」の声がかかりました。
炎天下、会場の東京臨海広域防災公園は「戦争する国まっぴらごめん」「うちの子も よその子も戦争には出さん」などと書いた横断幕や、のぼりを持った参加者でびっしり埋まりました。
主催者を代表して全労連の小田川義和議長が「戦争法案廃案のたたかいに総力をあげて列島騒然の状況をつくり、暴走政治ストップの国民大運動を巻き起こして安倍政権を退陣に追い込もう」と訴えました。
改憲問題対策法律家6団体連絡会の南典男氏、沖縄県統一連の中村司代表幹事、「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」の福山真劫氏が連帯あいさつ。中村氏は「米軍新基地建設を許さないオール沖縄の源流は、戦争につながる一切を拒否することだ。戦争にひた走る安倍暴走政権ストップの一点でオール日本の力を総結集しよう」と訴えました。
憲法、消費税、労働法制、環太平洋連携協定(TPP)、農業、原発、社会保障、教育など各分野の共同を、安倍政権打倒のたたかいに合流しようと11人がリレートーク。「国民世論で戦争法案を打ちくだき、安倍政権を退場させよう」などの発言が続きました。
集会後、参加者はデモ行進し、「戦争始める総理はいらない」などと訴えました。
志位委員長が情勢報告
国会情勢報告にたった日本共産党の志位和夫委員長は、衆院安保法制特別委員会での安倍晋三首相との論戦を通じて、「戦争法案の憲法9条を破壊する問題点が浮き彫りになってきた」として、(1)「戦闘地域」での「後方支援」=兵(へい)站(たん)は、憲法違反の武力行使に道を開く、(2)アフガニスタンのISAF(国際治安支援部隊)型活動への参加の危険、(3)米国の無法な戦争への参戦にこそ集団的自衛権行使の一番の危険がある――という三つの大問題を告発しました。
戦争法案に対して圧倒的多数の憲法学者が「違憲」と断罪するなど、国民の世論と運動が安倍政権を追い詰めていると強調。「たたかいはこれからです。あらゆる分野での安倍政権暴走ストップのたたかいを広げに広げ、安倍政権を打ち倒そうではありませんか。戦争法案を必ず葬り去ろうではありませんか」との呼びかけに、大きな拍手がわきおこりました。 (志位委員長の情勢報告全文はこちら)
共産党議員が参加
集会には、日本共産党から志位和夫委員長をはじめ、市田忠義副委員長(参議院議員)、池内さおり、畑野君枝、宮本徹の各衆院議員、田村智子、吉良よし子の両参院議員が参加しました。
(「しんぶん赤旗」2015年6月14日付より)