また1年で交代
東京都議会は8日、高島直樹議長(自民党)の辞職の申し出を了承し、後任に川井重勇自民党都議を選出しました。辞職願は「一身上の都合」としていますが、2年連続の議長ポストたらい回しに、都庁内から「都民の理解を得られない」と批判の声があがっています。
同日の本会議で、川井氏は出席議員124人中107票の賛成、無効票(白票)17票で選出されました。日本共産党都議団(17人)が白票を投じました。
都議会議長の任期は1973年以降、おおむね2年交代が慣例となっていました。例外は2010年に民主党議長が1年足らずで議員辞職し、後任の同党議長も1年半で辞職したケースだけ。ところが13年6月の都議選で第一党に復帰した自民党の吉野利明氏が議長に就任したものの14年10月に辞職、高島氏に交代したばかりです。
過去には汚職事件も
日本共産党大山とも子都議団幹事長の話
議長という職責は極めて重いことから、地方自治法で任期は4年と定められており、同法の逐条解説でも、1年などの短期での交代は「法の趣旨からして適切でない」と指摘されています。都議会はかつて、議長を1年交代でたらい回しにし、議長ポストをめぐる汚職事件が発生した歴史があります。この反省から、1年交代を排除してきたのです。2年連続で議長ポストの交代が行われる事態は、自民党による1年交代のたらい回しが復活したといわざるをえないことを、きびしく指摘するものです。