東京都が築地市場(中央区)の移転先として整備をすすめている豊洲市場用地(江東区、元東京ガス工場跡地)の土壌汚染対策事業をめぐって、汚染原因者の東京ガスグループの費用負担が1割弱に過ぎない問題が28日、都議会公営企業会計決算特別委員会の分科会でとりあげられました。日本共産党の尾崎あや子都議が追及しました。
豊洲市場の土壌汚染対策費用の負担をめぐっては、都と東京ガスグループは2011年3月に汚染対策費(当初予算586億円)の一部として東京ガス側が78億円を負担することで合意しました。その後、処理土壌量の増加などで工事費が849億円へと増加したにもかかわらず、同社の負担額は据え置いたままです。
尾崎氏が東京ガスの費用負担について質問したのに対し、中央卸売市場の金子光博市場政策担当部長は「同社に対し、土壌汚染に関する追加の費用負担を求める状況にはない」と答弁しました。
これに対し、尾崎氏は「東京ガスの負担額は土壌汚染対策費全体のわずか9%だ」「土壌汚染対策費は原因者である東京ガスの負担で行うべきだ」と求めました。
また尾崎氏は、豊洲市場の6街区(水産仲卸棟)では自動車の駐車スペースが不足し、追加工事費などで市場整備費が5884億円からさらに増える可能性があると指摘しました。
(「しんぶん赤旗」2015年10月29日付より)