オスプレイ欠陥 米国議会も指摘
日本共産党の小池晃副委員長・参院議員は連帯のあいさつで、米空軍が横田基地に10機配備しようとしている特殊作戦用CV22オスプレイについて、欠陥機であることを明らかにしました。
米議会調査局報告や会計検査院報告は、①エンジン故障が多い ②油圧パイプの油漏れや引火が多い ③高地や悪天候に弱いなどの欠陥を指摘。米下院公聴会の委員長も「(オスプレイは)構造的には安全でない航空機であることが分かった」「運動性能も制限されたシロモノで、『できない』ことの方が『できる』ことより多い」「これでは長期使用の資格に欠ける」などと発言しています。小池氏がこの報告や発言を紹介すると、参加者から「それはひどい」の声が上がりました。
横田基地周辺には、福生、立川、昭島、武蔵村山、羽村、瑞穂の5市1町に51万人が暮らし、滑走路の中心から3キロ以内に、30以上の学校、保育園40、20近い高齢者施設、3病院など90以上の公共施設があります。
その横田基地で、米軍による輸送中継や訓練飛行、パラシュート降下訓練が頻繁に行われ、C130輸送機の低空飛行や夜間飛行も急増し爆音被害が拡大しています。
訓練激化と基地被害を告発した小池氏は「日常的に住民の命と暮らしが脅かされている。そのうえ危険きわまるCV22オスプレイの常駐配備など絶対に許されない。配備計画は撤回させよう」と呼びかけました。
戦争法実行の基地強化へ動き
小池氏は、横田基地を中心に進む、戦争法を実行する日米の統合司令部機能の強化の動きを指摘しました。
強化の動きとして①オスプレイ配備に伴う軍人輸送430人の増員 ②CV22やMC30などの特殊作戦飛行隊を指揮する司令部創設③危険な訓練空域、訓練場所が▽東富士演習場▽群馬、新潟、長野の周辺空域▽青森・三沢の射撃場▽沖縄の訓練場▽グアムや韓国など広範囲であることを報告。「まさに横田基地を、アジア地域における米軍の特殊作戦の拠点にしようとするものだ」と訴えました。
小池氏は、自信が国会で暴露した自衛隊統合幕僚幹部の内部文書で、日米新ガイドラインで最大の焦点として「同盟調整メカニズム(ACM)の設置」をあげ、「軍軍間の調整所が設置される予定」だとしていることを紹介。そのために、横田基地に設置されている米軍と自衛隊の「共同統合運用調整所」の運用が強化され、今後は、平時から日米統合司令部の軍事的中核として機能することが狙われると告発。
小池氏は「日米軍事一体化による海外で戦争する国づくりの拠点に横田基地がされようとしている。横田基地を戦争法実行の拠点にするなの声をあげていこう。戦争法の廃止は、オスプレイ配備撤回の展望を開くものだ」と力強く訴え、「戦争法廃止の国民連合政府」の実現に全力をつくす決意を述べました。
(「しんぶん赤旗」2015年11月24日付より)