東京都の多摩地域にある三つのUR団地(旧公団住宅)を訪問し、自治会役員や住民のみなさんと懇談しました。小平団地、国立富士見台団地は今年50周年、ひばりが丘団地は56年になります。年金生活者が多数となる中、自治会のみなさんが住みよいコミュニティーづくりに献身的な活動をされています。
小平団地では月曜から土曜まで「さざんんかカフェ」が開かれ、私が行った時も満席、にぎやかな交流の場になっていました。アンケートでも多くの居住者のみなさんがこれからも住み続けたいと答えているのにもうなずけます。
しかし、その願いの障害となっているのが、市場並家賃の名目での値上げです。「夫が亡くなり、貯金を取り崩しながらの生活。不安でなりません」。“老後破産”寸前のお話も伺いました。
欧米に比べ日本は、低家賃の公的住宅は極端に少なく、家賃助成制度も皆無に等しい状況です。家賃値上げなどもってのほか。住宅政策の根本的転換こそ必要です。
(「しんぶん赤旗」2015年11月28日付より)