宮本徹議員 実態を告発
《衆院財金委》
日本共産党の宮本徹議員は1日の衆院財務金融委員会で、中小零細業者が厳しい競争のため消費税を価格に転嫁できず、納税義務だけが重くのしかかっている実態を告発し、消費税率10%への引き上げは事態をさらに深刻にするとして、中止を求めました。
宮本氏は、日本商工会議所が主に個人事業主2千社超を対象に行った消費税率8%増税(2014年4月)に伴う価格転嫁の実態調査で、売上高1千万円以下の事業者や、小売業・飲食業等の半数が「全く転嫁できない」と回答していることを指摘。業者が消費税の納付について「生命保険を解約して払った」「自分の年金から払った」などの声を宮本氏に寄せていることも紹介し、政府の認識をただしました。
麻生太郎財務相は、消費税分を転嫁できないことによって「事業者が利益として確保することを想定している額は減少する」と認め、「そうならないように対策に取り組む」と述べました。
宮本氏は、政府が対策をしても価格転嫁できない事情があり、それでも納税義務が課されるのは「欠陥税制だ」と厳しく批判。消費税率10%への引き上げにより、「業者の苦しみはますます拡大する」と述べて、再増税の中止を求めました。
(「しんぶん赤旗」2016年3月2日付より)