日本原水協・全日本民医連シンポ
山添氏ら報告
「東京電力福島第一原発事故5年、チェルノブイリ原発事故30年 核の危険と放射能被害の根絶を」をテーマにしたシンポジウムが11日、東京都内で開かれました。主催派、日本原水協と全日本民医連。日本原水協の安井正和事務局長が主催者あいさつで、「学び交流し、運動を前進させましょう」と呼びかけました。
核・エネルギー問題情報センター事務局長の舘野さんが、原発の現状と再処理問題を報告。福島の現状と題して、日本原水協代表理事で医療生協わたり病院の医師、齋藤紀さんが報告しました。福島原発被害弁護団で活動してきた弁護士の山添拓さんが、楢葉町などの被災者の状況などを発言しました。
齋藤さんは、「原発事故被災は、複合的で、被害が持続して拡大する。放射能物質によって生きる手だてが壊された。土地、海、生業と家族が喪失した。将来の生活設計ができない、未来の喪失が原発被害の最大の問題点だ」と強調。原発事故関連疾病として心痛の持続、心身の疲弊が強まっているとのべました。
山添さんは、大津地裁が9日に出した高浜原発運転止し止めの仮処分決定について、福島原発事故の被害の甚大さに立脚した決定だと紹介し、その意義を強調。「安倍政権を終らせることが原発政策を転換するカギだ」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2016年3月12日付より)