山添拓 参院選東京選挙区候補ら実態調査発表
3年以内に辞めたい32% 賃金に不満70%
山添拓弁護士(日本共産党参院選東京選挙区候補)と日本民主青年同盟東京都委員会は31日、参院議員会館で会見し、若手弁護士有志らと協力して行った10代から30代の労働実態調査の中間まとめを発表しました。長時間労働や低賃金などの「ブラック」な職場実態を変え、若者が希望を持てる社会にするよう「提言」を紹介しました。吉良よし子参院議員が同席しました。
調査は昨年12月から開始し、街頭で直接若者から聞き取るなどして、550人から集めました。
今の仕事をどれくらい続けたいかを聞くと、3年以内に辞めたいとした若者が32.3%と、3人に1人にのぼりました。「サービス残業がある」は41.8%、「賃金に不満」は70.3%。
山添氏は「中身を聞くと、長時間労働で賃金が上がらず、将来に展望が見てない実態が分かった。労働者が経験を積む間もなく離職していく状況は、企業にとってもよくない」と指摘しました。
西川龍平民青都委員長はは聞き取った労働実態を紹介。▽毎日1時間半以上のサービス残業がある▽ネットサービスのLINEで「〇〇さんは使えない」と職場グループに流される▽保育士として8年間働き1日12時間働いても手取り18万円▽日雇い派遣で月収10万円にしかならないー。
西川氏は「自分の努力が足りないのが悪いと思い込まされている若者も多いが、個々人の努力では解決しない。政治の責任で解決させるため、山添さんに国会で実現してほしい」と強調しました。
大手飲食フランチャイズ加盟店で働いていた男子学生(19)は、「タイムカードがなく、労働時間は15分単位切り捨て。人員不足で登校日もシフトを入れられた。過労死ラインの残業月80時間も超えていた」と発言。
「加盟店オーナー自身も月300時間以上働いていた。社長だけが悪いのではない。こういう実態を政治で変えてほしい」と訴えました。
吉良議員は、「4野党で長時間労働規制法案を国会に提出した。一方、安倍政権は残業代ゼロ法案などを出している。今度の参院選は、一貫して『ブラック企業』問題を取り上げてきた日本共産党が躍進することが重要です」と強調しました。
山添氏と民青都委員会は、この労働実態調査をもとに、長時間労働規制や最低賃金をいますぐどこでも時給1000円にして1500円を目指すことなどを厚労省に要請しています。
(「しんぶん赤旗」2016年6月1日付より)