都政を都民に取り戻そう

知事選告示 鳥越候補「希望の東京に」

14日告示された東京都知事選(31日投票)で、野党統一候補の鳥越俊太郎候補(76)は東京・新宿駅東南口で元気に第一声を上げました。大学院生の奥田愛基さんが応援のスピーチを行いました。会場には多くの市民が集まり、歓声と拍手を送りました。鳥越候補と奥田さんの訴え(要旨)を紹介します。


(写真)都知事選の第一声で訴える鳥越俊太郎候補=14日、東京・新宿駅東南口

(写真)都知事選の第一声で訴
える鳥越俊太郎候補=14日、東
京・新宿駅東南口

私たちの自由な近代市民社会では、国民、都民一人ひとりが、汗水流して働いて得た報酬、給料の中から、税金という形で、都の運営、都議会の運営のために出しています。

この税金について、出した方も、受け取った方も意識していない、納税者意識の希薄なところがあります。

舛添(要一)さんは(税金を)使うとき、(たとえば)海外出張では何にも考慮することもなく、ファーストクラスで行きました。

舛添さんの問題は、私たちの税金をどれだけちゃんと正しく受け止めて、使うかという、問題が横たわっている。

この問題が、今回の、都知事選をやらなければいけなくなった出発点です。

私は1965年から新聞記者となり、つねに(権力を監視する)アウトサイダーとして仕事をしてきました。今回、もうアウトサイダーを気取っている場合でいいのか、という気持ちが芽生えました。

悔いなく生きたいと出馬を決意しました。

東京都政を一部の人のものではなくて、東京都民みんなに都政を取り戻す。その気持ちを私は強く持って、都知事選挙に出てみようと決断しました。

2016071503_01_0b 私は、「住んでよし」「働いてよし」「環境によし」という「三つのよし」のある東京都を実現したい。

「住んでよし」とは、(東京には)いろんな能力を持ち、同時にいろんな問題を抱えて、困窮の中にある方、差別の中にある方などがいらっしゃいます。

こういう人たちに、ちゃんと行政が、ちゃんと手を加えていけば、東京は全国でも一番住みやすい、希望のまちになると思います。

きのう、宇都宮健児さんと話をしました。

宇都宮さんのチラシのキャッチコピーを見て「これいいな」と思い、もし、宇都宮さんが出馬を取りやめることがあったら、このコピーは使わせてほしいとお願いしました。

どういうコピーか。

「困ったを希望に変える東京」

「困った」ということがいっぱいある。その「困った」を希望に変えていく。東京に住んでよかったな、というまちに絶対に変えてみせます。

(写真)鳥越俊太郎東京都知事候補の第一声を聞く人たち=14日、東京・新宿駅東南口

(写真)鳥越俊太郎東京都知事候補の第
一声を聞く人たち=14日、東京・新宿駅
東南口

安倍政権のもとで格差が生まれています。

非正規の人たちがどんどん増えている。非正規が多くなったということは、一人ひとりの収入が、それだけ下がっているということです。

私は、(こうした現状を変えて)「働いてよし」と思える東京都を、ぜひ皆さんと一緒につくっていきたい。

そして「環境によし」。緑が多くて、できたら緑の中で、非常にゆったりと暮らしていける、すばらしい環境にしていきたい。環境を痛めつけて、いろいろ悪化させていくような状況では困る。

皆さんとともに、私は皆さんの側に立ってたたかいます。

一緒に、新しい東京をつくっていこうではありませんか。

新しい東京を、みんなで取り戻しましょう。

自分たちの選挙にしよう

大学院生 奥田愛基さん

シールズは、実質的に参院選で活動をとめてしまったので、今日は、東京に住む一人としてきました。

昨日の鳥越さんと、宇都宮さんがちゃんと話した結果、政策を引き継いで、鳥越さん一本にしていくという宇都宮さんの決断をみて、今日、ここに立ちました。

大学生になったのは2011年、東日本大震災があったときでした。1年間、福島にも行ったし、原発事故の様子も見てきた。けれど思い出すのは東京駅で、夜行バスでボランティアに行くときに、路上で寝ているおじさんたちがいるんですよね。東京にだって困っている人はたくさんいる。

正直、東京ってどうなんだって思うところたくさんある。けれど、そうはいったって始まらないし、やっぱ当事者になって社会のこと考えないと、文句いってるだけじゃ変わらないんですよ。

鳥越さんはみんなの声を聞いて都政をやってくれると思う。ワンマンで上からじゃなくて、みんなの力が必要な人だと思うんですよ。だから今回の都知事選は力を貸してほしいと思うんですよ。

東京をみんなのために取り戻しましょう。誰かのための東京じゃなくて、みんなのための東京にしましょうよ。自分たちの選挙にしましょう。自分たちの政治にしましょう。よろしくお願いします。

 

(「しんぶん赤旗」2016年7月15日付より)

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