東京都知事選(31日投票)で、野党統一候補の鳥越俊太郎氏は17日、町田市の町田駅北口と、武蔵野市の吉祥寺駅北口で「憲法を守り、弱者に寄り添う政治、人にお金を使うやさしい東京にしよう」と訴えました。安倍政権が狙う憲法改悪や戦争する国づくりを許さない都民の意思を示そうと呼びかけました。
両会場とも市民が次々と足を止め、身動きできないほどの聴衆で埋まりました。安倍政権の暴走政治に対し「こんな政治を許せないという人は手を挙げてください」との鳥越氏の呼びかけに、多くの聴衆が「許せない」と手を挙げました。
町田駅北口で鳥越氏は、日本共産党の吉良よし子参院議員、民進党の蓮舫代表代行とともにマイクを握り「憲法は戦後70年大事に守ってきた国の根本、日本人の生き方の根本をしっかり定めたものだ」と強調し「憲法を壊すのはとんでもない」と述べました。
吉祥寺駅北口では、安倍政権が選挙で公約せずに、秘密保護法や集団的自衛権行使容認の閣議決定、安保法制=戦争法を強行したことに対し「国民に対する裏切りであり、だまし討ちです。こんなことは許せない」と厳しく批判しました。
鳥越氏は都政政策を語り「都民目線で、都民の声を聞きながら、新しい都政をつくり、日本全国、世界中に発信していく都知事でありたい」と訴えました。
共産党の小池晃書記局長・参院議員、民進党の菅直人元首相、武蔵野市の邑上守正(むらかみもりまさ)市長が応援演説しました。
小池氏は、「都政を変える大チャンスの選挙です。安倍改憲を許さない野党共闘の流れをさらに前に進め、日本の政治の流れを大きく変える選挙にしよう」と呼びかけました。
自民・公明が推薦する候補が、都政に安定を取り戻すと演説していることに対し「混乱をさせたのは自民党だ。2代続けて『政治とカネ』で知事が辞職した。こんなことを二度と繰り返さない東京都政を実現するのは、鳥越さんしかいない」と強調しました。
菅氏は「鳥越さんの『皆さんの声を聞く』という原点を、都知事としてフルに発揮してもらおう」と呼びかけました。
立川市から来た男性(35)は「国に堂々とものが言える知事が必要だと思う。鳥越さんには『都民の声に耳を傾ける』という姿勢を生かして、都民不在の都政を変えてほしい」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2016年7月18日付より)