【動画・文字起こし】鳥越俊太郎都知事候補の演説
7/19革新都政をつくる会・総決起集会

 

東京都知事選(31日投票)で鳥越俊太郎候補=野党統一=の勝利を必ずと19日、革新都政をつくる会は台東区で総決起集会を開きました。鳥越候補の訴え(大要)を紹介します。(文責は日本共産党東京都委員会にあります)。


みなさん、こんばんは。鳥越俊太郎でございます。
あらためて、ごあいさつ申し上げます。

私、生まれは九州福岡の田舎でございますが、1975年に東京に参りましたので、もう40年近く東京に住んでおります。東京は第二の故郷、いや、第一の故郷と言ってもいいかもしれません。それほど、私は東京を愛しています。好きです。まずそれを皆さんに申し上げて、私のごあいさつをはじめたいと思います。

私は昨年7月、作家の澤地久枝さんと二人で話をしまして、集団的自衛権・安保法制がどんどんと国会で強行採決されていく様を見ていながら、日本国民のひとりとして、そして東京都民として「このままでいいのか、このままお前は黙っているのか」という問いかけを、今回の知事選のときも自分の胸に問いかけをしましたが、去年も問いかけをして、「このままではダメだ」ということで、澤地さんとふたりで「アベ政治を許さない」というプラカードをつくりまして、国会前で集会を開きました。これはいっさいどの政党にお話することもなく、私たちが勝手に、勝手連で始めた運動です。
これは非常に幸いなことに、日本全国に広がりました。今でも、テレビで見てますと、「安倍政治を許さない」というプラカードが、俳人の金子兜太さんがお書きになった極めて達筆な書ですが、それをみんなが持って、北海道から沖縄まで日本のいろんなところでそれぞれの思いを持って掲げていらっしゃる。こういう運動の原点になったのは、私と澤地久枝さんの今の日本に対する「何かしなければいけない」という思いでした。
それはここにいらっしゃる方とも共有して頂けると思っています。どうですか、みなさん。あの安倍政治を許していいですか。許せないでしょう。
私は昭和21年に小学校1年生になりましたから、戦後のいろんなできごとありました。政治もいろいろ変わりました。そのすべてを私は記憶にしています。戦後に何があったか全部知っている人間として、安倍政権の成立そしてやっていることは、戦後最大の大変なこと、つまり最悪なことなんですよ。戦後最悪の内閣です。
あんまりこんなことばかり言うと、「鳥越は国政ばかり語って都政のことを語らないじゃないか」とよく言われるんですが、みなさんよく考えてください。東京都は、日本の首都です。日本の人口の1割近くは東京都が占めているわけです。東京と日本は切り離せない。日本のことは東京のこと、東京のことは日本のことなんですよ。だから日本を語ることは東京を語ることであるし、東京を語ることは日本を語ることでもあるんです。従って私は、まず東京を取り囲んでいる日本の現状をしっかり分析して、このままでいいのかという思いを持って、私は都知事選にのぞんだのです。
参院選でもちょっと(参議院の議席の)3分の2をとられましたけれども、その流れを断ち切って、(安倍首相に)「東京は違うぞ」「あなたの思い通りになる東京じゃないよ」と、皆さんの意思として示そうじゃないですか。それがまず第一。

それから都政は様々な問題を抱えています。

舛添さんがみっともない辞め方をしました。あれは、私たち、あなたたちが、毎日働いて納めている税金をちゃんと正しく使っているかという納税者意識という問題にかかっているわけです。これが舛添さんの頭から完全に飛んでいた。自分がファーストクラスに乗っているとき、スイートルームで寝そべっているときに、全部そのお金は東京都民が本当に汗水たらして働いて納めた税金から賄われているということが頭から飛んでいたんです。その問題はきちっとしなければいけません。
だから私は、都知事になったらこの問題にけりをつけます。どこに問題があったか、当然十分明らかになっていないと思います。検証委員会などをつくってけりをつけます。
私の東京都政も、納税者意識、税金を正しくつかっていく都政をやるということ第一に皆さんにお約束したい。

そして、いま問題になっているのは、新聞などのアンケートによりますと、高齢者問題、介護の問題、医療の問題などが、1番にみなさんの心配事、不安なこととして挙げられています。これは本当に東京都知事が最初にやるべき、最初に考えるべき問題だと思います。
このまま行くと、東京都は、2035年、2045年というそんなに遠くない近い将来に大変なことになる。大介護時代がやってくると言われています。介護される人がどんどん増えていく、それなのに
介護をする現役世代がどんどん減っていく、このアンバランスな社会が目の前に迫っている。これは今のうちに手をうって、若者をもっと増やすような、子どもたちを増やすような。待機児童の問題もきちんと解決しないといけない。そうしない限り、大介護時代は来る。その時になってあわてても遅いんですよね。今のうちに早く手を打つ。介護施設、介護士の給与格差も解決する。これは東京都だけではできませんから、当然国を巻き込んでやらなければなりません。

それから2020年には東京オリンピックがやってきます。みなさんどうやって迎えますか。今のまま2兆円とか3兆円とか森さんなんかが言っていますけれども、なぜこの金額なのかまったく根拠がわからない。金がどこかで膨れ上がっている。これはどこかで歯止めをかけて、国民の税金、都民の税金が使われるわけですから、きちんと情報公開をして、「ここにいくら使うんです」「このためにいくら使うんです」これをみなさんに明らかにしたうえで進めていく、情報公開ということを私はしっかりやりたいと思います。
情報公開と言うのは単に情報公開すればいいというわけじゃないんですよ。これは、東京都民のみなさんと、東京をつかさどる人間が軌を一にして、心をひとつにして、「これはこうだよね」「これはどうだ」という心の内をちゃんとあわせて、仕事をしていくことを意味しているわけです。東京都民が知らない間に、どんどんお金が積み重なっていて、とんでもないことになる。こんなことは是非避けたい。これが私の気持ちです。

私はガンサバイバーです。今日は昼の「バイキング」というフジテレビの番組で、小池百合子さんが、日本テレビの「every」というニュースで、私のことをおそらく指していると思うんですが、「病み上がりの人を連れてきてどうするんだ」と言っていたんです。私は聞きました。「あなたは病み上がりの人と言う差別的な用語を使って私のことを言ったんですか」と。「いや記憶にありません」、ごまかしました。ウソでしょ。写真に撮られているんですよ、録画の様子が。私はそれを見たんです。
これは、「病み上がり」という言葉で、ガンサバイバーを、東京都民の中におそらくいっぱいいらっしゃる、いま闘っている方もいっぱいいらっしゃる、がんになっている人の周りでいろいろとケアをされている家族のみなさん、親戚のみなさん、知人・友人のみなさん、ひとりのがん患者のまわりに多くの人がつながっているんです。そういう人たちに対する、差別と偏見の言葉ですよ。そういうことを平気で言う、上から目線で差別的にモノを言う人に、東京都政をまかせていいんですか。よくない。
ガンサバイバーとして、しっかりとガンの検診率を上げて、早期に治療につとめ、がんで亡くなる人の確率をできるだけ下げていきたいと考えています。

最後に、やはり東京都は平和と憲法を守る旗を掲げる。こういう首都でありたいと思います。
私はまず最初にやる仕事は、東京を、非核宣言都市にしたい。他の自治体では非核宣言をしているところもありますが、残念ながら東京は平和都市宣言はしているが、非核都市宣言はしていない。
東京こそ、核はいらない。福島でも核はあったんですよ。福島の核もいらない、つまり原発はいらないということです。そういう思いもひっくるめて、非核都市宣言を東京都で実現したいと思っています。
これは、東京都民、日本国民へメッセージとして伝えるだけじゃありません。世界中に、東京は、非核都市宣言をしたということが伝われば。オバマさんでさえ、プラハで核なき世界をアピールしただけで、ノーベル賞もらったじゃないですか。私なら、非核都市宣言をしたら、ノーベル賞どころか、何賞かを頂けるという気持ちであります。賞は要らないですが、そういうつもりで非核都市宣言を実現したい。
同時に憲法を守る、この一点で、東京都はやっていきたい。最後は平和・憲法・核なき世界を実現する、世界のリーダーとしてやっていきたいと思います。

みなさん、こういう風に私が言っても、選挙には、そして東京都政を実現していくには、みなさんが私の方に近づいてこられて、声を発して、私の耳に届けてもらわなければ、私はひとりでできません。みなさんとともに東京都政を取り戻していきましょう。
したがって最後にお伝えするのは、「みなさん、いっしょに新しい東京をつくっていきましょう」。ありがとうございました。

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