東京・武蔵村山市内の中学校の定例行事で米空軍横田基地の米兵による「ミニブートキャンプ」(新兵訓練)と称した講座が行われていた問題で、日本共産党の尾崎あや子都議、党武蔵村山市議団、東京都教組北多摩西支部は20日、武蔵村山市教育委員会に聞き取り調査を行い、検証を要請しました。
横田基地のホームページには、生徒に軍隊式の敬礼やほふく前進などをさせている写真を掲載しており、軍事訓練そのものです。市教委側は、「ミニブートキャンプ」は少なくとも5年前から行われており、内容もまったく同じであることを明らかにしました。ただ、「体力トレーニングとフィールドアスレチックのような活動が混在したもので、あくまで交流を目的とした内容」だと説明し、軍事訓練という認識は持っていなかったと述べました。
これに対して内野なおき市議は、「仮にそうだったとしても学校側と米軍側の認識に差があるのは事実だ。きちんと検証すべきだ」と求めました。
また、ホームページ上に生徒の顔写真や実名が公表されている点について、市教委側は「保護者に了承を取った」と説明。ただ、了承を得ていない人も写っている集合写真が掲載されているとして基地側に連絡。19日夕方の時点で基地側がホームページから全面削除したことを明らかにしました。
尾崎都議が「体操服に名前が出ている。仮に了承を得ていても問題ではないか」と指摘。市教委は「配慮すべきところはあると思う」と認めました。
党市議団は3年前に「ミニブートキャンプ」の存在を把握しており、議会で繰り返し中止を求めていました。
(「しんぶん赤旗」2016年7月21日付より)