日本共産党東京都議団が8日発表した「待機児解消にむけ、保育の量・質の抜本的拡充を求める提言」の骨子は以下の通りです。
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1、認可保育園を保育政策の中心に据え、 整備目標を定めて増設を進める
① 認可保育園に入れない子どもの数を全面的に調査し、整備目標を明確にする
② 少なくとも、認可保育園の定員数を就学前人口の50%まで増やし、4年間で9万人分以上増やす
③ 国に、公立保育園の整備・運営費支援を求め、都として支援
④ 認可外保育所の保育条件向上等への支援を拡充する
2、認可保育園増設のための 土地確保に全力あげる
① 活用可能な都有地を洗い出し、早期活用をはかる「都有地活用推進チーム」を設置。都有地借地料の減額拡大、または無償化
② 国に国有地の無償提供や貸付料の大幅減額を強力に求める
③ 国有・民有地を都が買い上げ、無償・低額で貸し出す事業創設
④ 民有地を認可保育園のために貸し出す際の固定資産税の減免などの優遇措置を新設し、市町村が固定資産税を減免した際の補助制度をつくる
⑤ 国有・民有地の借地料補助の期間を延長し、補助率を上げる
⑥ マンション等の開発者に保育園整備の責任を果たさせる
3、保育士の賃上げと処遇改善を すみやかに進める
① 国に保育士給与を5万円以上引き上げるよう求め、都として当面、月5万円の改善を
② 保育士の処遇改善のための都の補助が、賃金にどう反映しているか実態把握する
③ 保育士の宿舎借り上げ助成を拡充する
④ 都として「福祉人材バンク」を早急に設置する
4、質を確保した待機児童対策を
① 国に対し、保育士の配置基準や施設基準の規制緩和を撤回するよう求め、都としても規制緩和をやめ、保育士配置などを拡充する
② 保育施設の指導監督制度を抜本的に強化
5、公的に保育を支える財源を確保する
不要不急の投資にメスを入れ、認可保育園整備の財源を確保する
(「しんぶん赤旗」2016年9月9日付より)