「重層長屋」と呼ばれる建築物に住民の不安が広がっている問題で、日本共産党の山添拓参院議員は1日、足立区内で現地調査をしました。党区議団が同行しました。
「重層長屋」は狭い通路で公道とつながる「旗さお地」とよばれる敷地に建てられ、各戸の独立した玄関が1階にあり、専用階段で上階に上がるという構造になっています。共用の廊下や階段はなく、共同住宅に該当しないとされ、建築上のさまざまな規制から除外されています。不動産業界などが近年、「敷地の有効活用」などとして売り込みをはかっているといわれています。
山添氏らは強い反対運動が起きている足立区西竹の塚の現場を視察。町会役員や建築家、近隣住民らから話を聞きました。
住民らは「路地の奥の四方を囲まれた土地に62戸もの長屋が建つ。火事になったら本当に心配」「こうした敷地には共同住宅なら建てられないはずで、脱法的なやり方だ」「都の建築安全条例も適用されず、一方向の避難路の設置義務などからも逃れている」「狭い部屋に人を押し込むもので貧困な住まいのあり方のひとつ」など不安や批判を次々と語りました。
山添氏は「こうした手法で周辺住民や居住者が危険にさらされるのは許されない。国にも対応を求めていきたい」と応じました。
(「しんぶん赤旗」2017年2月3日付より)