日本共産党の白石たみお東京都議は1日の都議会本会議で一般質問に立ち、都教育委員会が都立夜間定時制高校4校の廃止を計画している問題を取り上げました。夜間定時制は多様な生徒たちの学びの場であり「最後の受け皿を担っている」、「卒業した一人として、存続を強く訴えたい」と主張しました。
小池百合子知事は、意見は都教委から報告を受けているとのべる一方、「私としては不登校、中途退学など、さまざまな課題を抱える子どもたちの学ぶ場のあり方については、さまざまなチャンネルから意見を聞いていきたい」と答弁しました。
白石氏は、いじめや不登校経験者、高齢の人、外国にルーツをもつ人、障害のある人など「多様な生徒たちが机を並べ、(都が夜間定時制高校の代替策としている)チャレンジスクールにはない集団をつくって学んでいる」と指摘しました。廃校対象を選定する会議さえ行われておらず「納得できない」との声を紹介。保護者や卒業生などは「直接知事に話を聞いてと求めている」と訴えました。
白石氏はまた、国が羽田空港の増便を理由に都心上空を低空飛行する新ルートを計画している問題を取り上げ、騒音、落下物、大気汚染が増加するとして「これまでの騒音軽減や安全確保への配慮と逆行する」として白紙撤回を求めました。
小池知事は「さまざまな意見があったことは承知している」と答弁。邊見隆士都技監は、自治体間で新ルートの合意は行われていないことを認めました。
(「しんぶん赤旗」2017年3月2日付より)