築地守る後押しの議席
築地市場の豊洲移転問題は、建物が建ってしまってから、都民の運動で大逆転してきました。
共産党都議団が撮影した(豊洲新市場の)地下空洞の写真がなかったら、こういう騒ぎにならなかった。
笠井(亮衆院)議員が2007年に提出した質問主意書に対して、政府が閣議決定した答弁書は、東京都に対して非常に厳しい内容でした。卸売市場の移転や運営について、「市場関係者や消費者の理解を得ることは重要である」としました。
土壌汚染についても「科学的見地にもとづく万全の対策を講じるとともに、消費者などに十分な説明を行い、その理解を得る」よう都に求めるとしました。笠井さんがこの答弁書を取ってくれたことが、私たちの運動への励ましになりました。
自民党は「早期移転を」と言っています。自民党が行う築地市場のネガティブキャンペーンに、市場業者みんなが怒っています。
豊洲移転計画は巨大なうそです。盛り土もなかった。地下水を管理すると言っていたけど、水位が上がっている。土壌汚染も全部除去すると言っていたのに失敗した。
市場問題プロジェクトチームは「現在地再整備はできる。(施設の仮移転に必要な)種地も十分にある」と説明しました。だったら、築地市場の現在地再整備こそ必要です。
市場移転問題は東京だけの問題ではなく、全国民に直接影響する問題です。卸売市場法「改正」でセリ入札原則が撤廃されましたが、仲卸が目利きをして適正な価格を付けることで、地方にお金を返す。中小零細の魚屋さんも大手資本とも対等に、大手にも遜色ない仕入れをできる。市場を大手資本が握れば、仕入れること自体が大変になるんです。
築地市場は物流効率に優れたすばらしい卸売市場です。これを先人から受け継いだ。壊してしまうのか、きれいな形にして次の世代に残すのかが、問われています。
何としても築地を守り抜く決意です。共産党の議席(の躍進)がそれを後押ししてくれると信じています。
(「しんぶん赤旗」2017年4月19日付より)