“逆立ち”都政の自公に審判を/自民党 危険や豊洲いまだに推進、改憲団体と9条破壊狙う

都の「 豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議」で の配布資料から

都の「 豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議」で の配布資料から

都議選の最大争点である築地市場(中央区)の豊洲(江東区)移転問題。深刻な土壌汚染が残る東京ガス工場跡地に生鮮食品を扱う市場を移すという無謀な計画は、都民に約束していた汚染土壌の無害化ができず、大破綻に陥っています。

豊洲破綻に無反省

ところが、自民党は、この危険な豊洲移転にしがみつき、都議会でも最大の公約に掲げています。

都議会では小池百合子知事に対して「一刻も早い豊洲の安全宣言、移転の決断を」と再三迫り、有権者に「豊洲は科学的、法的にも安全」などと事実を偽り、移転を主張するチラシを配布しています。

自民党は、「わが党はこの一大事業の歯車を回し続けてまいりました」(14年3月4日、本会議)との言葉通り、総額6000億円の移転事業を当初から推進。豊洲の土壌汚染問題を追求する日本共産党都議団に対しては、「いたずらに都民の不安をあおる」(07年2月26日、予算特別委員会)と敵視してきました。

こうしたことに無反省なばかりか、80年間余、一度も有害物質による食品汚染を出したことのない築地市場のことを「汚染されている」「老朽化している」などと攻撃。桁外れに汚染された豊洲用地と築地市場を同列視し、都民を欺こうとしています。

老朽化の責任は、移転を理由に必要な補修、改修の予算をつけてこなかった都政とそれを支えた自民党にあります。

これには、築地市場の女将さんたちも「自民党によるネガティブキャンペーンは執拗かつ陰湿」「明白な営業妨害」と厳しい抗議の声をあげています。

都議選で、危険な豊洲移転を推進し、安心・安全な築地市場をつぶそうとしている自民党に厳しい審判を下しましょう。

「福祉はぜいたく」

「何が贅沢かといえば、まず福祉」と言い放ち、シルバーパス(敬老乗車証)有料化や国民健康保険料引き下げ補助の削減などを進めた石原慎太郎都政。

その後を引き継いだ猪瀬直樹、舛添要一両知事までの3代にわたる大型開発優先・福祉切り捨て都政のもとで、都の民生費(福祉費)の割合は全国47都道府県で3位(1998年)から35位(2014年)に転落し、逆に土木費は40位から26位に急浮上しました。

自民党は、都民の福祉充実の願いに背を向けた3代知事の予算案をはじめ議案にすべて賛成し、この逆立ち都政のゆがみをひどくしてきました。

自民党は、小池知事に、整備費が1メートル1億円もかかる外環道の「早期整備」を迫るとともに、計画の延伸を求めるなど、福祉切り捨ての逆立ち都政の継続を狙っています。

都民の願いは、高齢者福祉や子育て・教育施策のいっそうの充実です。都予算の2.8%を組み替えるだけでも、国保料の軽減、公立保育園建設の整備費を補助、シルバーパスの負担軽減、都営住宅の新規建設などが実現できます。

自民党への1票は、福祉切り捨ての逆立ち都政を続ける1票です。

大半が日本会議に

安倍晋三首相は憲法に自衛隊を明記して海外での武力行使を無制限に行えるようにする9条改憲をめざす発言をしました。

自民党の下村博文幹事長代行(自民党都連会長)は「都議選で勝たなければ2020年の憲法改正に大きく影響する。連動する選挙になる」と述べました。

首相の9条改憲発言は、改憲右翼団体の総本山・日本会議が書いたシナリオにもとづいています。

日本会議には都議126人中半数近い57人が加入していますが、そのうち53人が自民党で、無所属1人も自民党員です。

自民党への1票は、9条改憲を進める1票です。都議選で自民党に厳しい審判を下し、9条改憲をストップさせましょう。

(「しんぶん赤旗」2017年5月28日付より)

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