日本共産党の和泉なおみ東京都議は2日の都議会代表質問で、国民健康保険の負担軽減や認可保育園・特別養護老人ホームの待機解消など切実で緊急な都民要求の実現を小池百合子知事に迫り、予算の使い方を変えて暮らし・福祉の充実を進めるよう求めました。 和泉氏は、国保料の値上げが続き、23区では年収300万円の3人世帯で国保料負担が年約30万円になると指摘。都の支援で1人1万円の値下げを行うよう提案しました。
党都議団の調査で今年4月の待機児童が50区市町村2万4000人を超え、深刻な認可保育園不足が続いていると指摘。認可園の整備目標を大幅に引き上げるよう要求。特別用お老人ホームの入所待機者が3万人を超えたことを示し、整備目標を引き上げて増設を大幅に加速させるよう求めました。
和泉氏は、党都議団が私立高校生の学費負担軽減について、この4年間で17回の質問を行い都民の請願の採択を求めてきたと強調。今年度から始まった授業無償化の拡大の対象者が私立高校生の3割にとどまるとし、生活保護・低所得世帯の負担軽減を早急に進めるよう求めました。
小池知事は教育費負担について「家庭の経済状況に左右されることなく、誰もが希望する教育を受けられる環境の整備は大変重要」と述べ、「子どもたちの学びたいという気持ちにしっかりと応えていく」と答弁しました。
さらに和泉氏は「都民の暮らし・福祉を充実するためには、予算の使い方を変えることが必要だ」と強調。東京外環道など大型道路建設に巨費をつぎこむ予算のあり方を正して、暮らし・福祉を充実するよう迫りました。
和泉氏は、2020年東京オリンピックの経費負担をめぐって都が国・組織委・都外自治体と結んだ合意で、仮設施設の整備費や大会運営費、選手村の基盤整備費などを合わせると、都負担が当初の1530億円から総額7000億円に増え、都民一人当たり5万4000円にもなると指摘。「費用膨張分を都がかぶるのは、都民は納得できない」と強調し、国に負担を求めるとともに、新国立競技場整備費の都負担をやめるよう要求しました。
(「しんぶん赤旗」2017年6月5日付より)