日本共産党の志位和夫委員長は3日、大激戦の東京都議選で豊島区(定数3)の米倉春奈都議の必勝をめざす池袋駅前での街頭演説のなかで、憲法9条に自衛隊を明記する改憲を行うとした安倍晋三首相の改憲発言の危険性を告発し、「安倍政権による9条改悪を許さない」という一点で国民的大運動を起こそうと呼びかけました。
志位氏は、首相の改憲発言が憲法99条の公務員の「憲法尊重擁護義務」に違反する憲法違反の発言だと批判。そのうえで、9条改憲発言の本質が戦力不保持を定めた9条2項の死文化にあることを告発し、「9条の命は2項にあります。2項が死文化されれば、9条は9条でなくなり、歯止めない海外での武力行使に道が開かれます。このような危険な道は絶対に止めなければなりません」と訴えました。
そのうえで志位氏は、自民党元総裁の河野洋平元衆院議長が、安倍首相の9条改憲について「9条はさわるべきではない」「(自衛隊の明記は)間違っている」「憲法は現実に合わせて変えていくのではなく、現実を憲法に合わせる努力が先ではないか」(5月31日の都内での講演)と述べたことに言及し、「私もまったく同感です」と表明。「私は、心から呼びかけたい。『安倍政権による9条改悪を許すな』―この一点で、野党と市民が力をあわせようではありませんか。思想・信条の違い、政治的立場の違いを超え、良識ある保守の方々とも手を携えて、世界に誇る憲法9条を守り抜く国民的大運動を起こそうではありませんか」と訴えました。
さらに志位氏は、「同時に、今度の都議選の審判がとても重要です。都議選は、安倍首相の改憲策動に対する最初の審判の場になります。安倍自公政権による憲法破壊から世界に誇る9条を守れ―この願いはどうか日本共産党にお寄せください」と呼びかけると、大きな拍手と歓声が起こりました。
(「しんぶん赤旗」2017年6月5日付より)