日本共産党の志位和夫委員長は20日、東京都議選(23日告示、7月2日投票)をたたかう主要政党の一つとして日本外国特派員協会の記者会見に招待され、都議選にのぞむ姿勢などについて表明しました。
志位氏は冒頭、通常国会閉会を受けた19日の安倍晋三首相の会見に言及し「率直に言って非常に見苦しいものだった」と指摘。首相が「印象操作」に強い口調で反応した自分の姿勢を「深く反省している」と述べたことにふれ、「反省を口にしながら『印象操作』と悪態をつく。こういうのは普通反省とは言わない」と批判しました。
志位氏は、都議選について「『自民・公明対日本共産党』という構図が告示を前にいよいよ鮮明になっている」と指摘。「安倍自公政権による憲法の破壊と国政の私物化に首都・東京から審判を下そうと訴えていく」と強調しました。
また、世論調査で安倍内閣の支持率が軒並み急落したことについて、「中間報告」という禁じ手を使った「共謀罪」法強行や「加計学園」疑惑の幕引きの動きに国民の怒りが沸騰していると指摘。「政治情勢の激変が起こっている。怒りが広がるなか『ともかく法案を採決してしまえ』という卑劣な打算から強行に走った政権と与党の打算は完全に裏目に出た」と語気を強めました。
志位氏は、築地市場の豊洲移転について、豊洲の予定地の汚染土壌は無害化ができなかったと強調。築地ブランドを支える仲卸業者など市場関係者の圧倒的多数が豊洲移転に反対だとして「食の安全、安心と築地ブランドを生かすことを真剣に考えるなら、築地現在地での再整備こそ選択すべきだ」と述べました。
志位氏は、日本共産党の重点公約は大型開発など「『逆立ち都政』にメスを入れ、福祉と暮らし中心の都政へ転換を求める内容だ」と紹介。国民健康保険料の1人1万円値下げや認可保育園の9万人分増設など都民の切実な要求の実現を訴えると強調しました。財源に関しては、東京外環道の延伸を自民、公明、都民ファーストが進めようとしていることにふれ、「巨大道路にお金を注ぐのはやめ、福祉と暮らしに配分すべきだ」と述べました。
志位氏は、都議選の勝利は次の総選挙のことを考えても重要だとして「都議選の勝利で野党と市民の共闘をさらに発展させ、日本共産党も躍進させ、日本の新しい政治をつくりたい」と決意を表明しました。
(「しんぶん赤旗」2017年6月21日付より)