日本共産党の、あぜ上三和子都議は28日、都議会経済・湾港委員会で、築地市場の豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)への移転問題について質問し、「土壌も地下水も環境基準以下」の約束が守れない以上、移転は行うべきではないと主張しました。
委員会では、村松明典中央卸売市場長が、豊洲新市場の地下水から8月、環境基準の120倍の発がん性物質ベンゼンが検出されたことを報告しました。
あぜ上氏は、今年に入ってベンゼン濃度が上昇し続け、今回120倍を検出したのは重大だと指摘し、濃度が今後も上昇し続ければどうするのかと追求しました。市場の村井良輔整備担当部長は地下水管理システムによる揚水、汚染水の回収などで「中長期的に地下水質は改善される」と答弁。あぜ上氏は「中長期とはどのくらいなのか」とただしましたが、村井氏は、時期について答えられませんでした。
あぜ上氏が、地下に汚染物質のかたまりが残っている可能性が高いもとで、地下水位が海抜2メートルを超え続けている中、盛り土が再汚染されているのではないかとただしたのに対し、市場側は答えられず、専門家会議が提言した追加対策を行うと繰り返すことしかできませんでした。
(「しんぶん赤旗」2017年9月29日付より)