都議会環境・建設委員会で原田あきら都議が追求
東京都が築地市場(中央区)の移転先とする豊洲新市場予定地(江東区、東京ガス工場跡地)で、土壌汚染対策の盛り土を行わず地下空間を造っていた問題で、都が昨年9月の発覚直後から環境影響評価(アセスメント)条例違反と認識していながら、事業者名の公表など条例に定めた措置を取っていなかったことが7日、明らかになりました。
都議会環境・建設委員会で日本共産党の原田あきら都議が追求し、都は事実を認めました。
同条例62条では、評価書に記載の工事内容を変更しようとする時は「知事に届け出なければならない」と規定。また91条では、条例に定める手続きに反した時は、知事は事業者名とその事実を「公表しなければならない」と定めています。
都が2011年8月に公表した新市場のアセス評価書では、予定地の主要施設下で盛り土を行うとしていました。ところが、実際には盛り土をしていなかったことが昨年9月、共産党都議団の調査で発覚。しかし、都中央卸売市場は今年8月まで変更届を提出せず、アセスを所管する環境局もその事実を公表していませんでした。
原田都議が「都はアセス手続きで明白な条例違反をしたのではないか」と追及したのに対し、環境局の松本明子担当部長は「事前に変更の届け出がされなかったことは手続き違反と認識している」と認めました。
一方、事業者名の公表については「中央卸売市場が変更の意向を示していたので、必要はない」と身内をかばう答弁を繰り返しました。
原田都議は「小池百合子知事の91条違反は明白だ。重大な手続き違反をおとがめなしとするのは、自浄作用がない」と批判しました。
(11/8付しんぶん赤旗より)