築地市場で働く女性で構成される「築地女将(おかみ)さん会」は10日、東京魚市場卸協同組合の早山豊理事長宛てに緊急の「築地市場の移転にかかる全組合員投票を求める請願署名」を集め、初日で210業者からの署名が寄せられたと発表しました。
早山理事長は、6日の新市場建設協議会で、豊洲市場への移転を来年10月中旬とする都の提案に合意しました。これに対し、署名は、早急に全組合員の無記名投票を行うことで移転日程に関わる意見集約をすることを求めています。
署名用紙では、女将さん会が提出した質問状に対する東京都からの十分な回答、安全・安心の確認を待たずに移転日程を決めるのか、それとも納得のいく回答を待ち、移転そのものの是非について意見集約をした後に移転日程を決めるのかを問うています。
この日、関連事業者(物販、飲食、運送など)有志も移転日合意の撤回を大野精次・築地市場関連事業者等協議会長に求める署名を開始しました。
「女将さん会」の山口タイ会長は、築地市場内での緊急会見で「約540業者の過半数から署名を集めたい。市場予定地が無害化できていない中で、先に引っ越しの日程を決めないでほしい」と述べました。
山口会長は、2020年の東京五輪の駐車場を築地市場跡地に建設することを口実に、移転を迫る都側の姿勢に対して「築地移転と五輪は切り離して考えませんか。それに、五輪成功のためにも、築地はあったほうがいい。世界中の方に、築地の本物の和食を食べていただきましょう」と訴えました。
(11/11付しんぶん赤旗より)