自民、公明、民進の反対で不採択~品川区議会
東京都の品川区議会は7日、本会議を開き、区民が提出した羽田空港増便に伴う都心超低空飛行ルートの見直しを政府に求める請願を、賛成少数で不採択としました。
日本共産党、品川・生活者ネットワーク、無所属会派の12人の議員が賛成しましたが、自民、公明、民進の各党が反対しました。
賛成討論に立った共産党の石田ちひろ議員は、超低空飛行計画について、落下物事故の危険、騒音など環境破壊による資産価値の低下などの問題が懸念され、「区民の不安の声は急速に高まっている」と指摘。「区民の命と暮らしを犠牲にする国策には反対の声を挙げるべきだ」と請願に賛成を呼びかけました。生活者ネットの吉田ゆみこ議員も討論で「命に変わるメリットはない」と賛成しました。
この問題をめぐっては、濱野健区長が11月の区民との会合で「国策として甘受する」と国土交通相に伝えたと発言し、その時期が2年前だったことも委員会の追求で判明しました。
区がこの間、「(新ルートを)了承したわけではない」と説明してきたことを否定する重大な背信行為です。
石田議員は区長に対し、国への容認表明を撤回し計画に反対することを求めました。
この日の傍聴席はほぼ満員。多くの区民が議場を見守りました。
同区在住の女性(70)は「住んでいる場所の真上を飛ぶことになるので、政府の説明会に行きましたが、展示物があるだけで、きちんとした説明はなかった。みんな怒ってました」と話しました。
(12月8日付「しんぶん赤旗」より)