日本共産党の米倉春奈東京都議は12日、都議会文教委員会で、2020年東京五輪に向け都が新設する有明アリーナ(江東区)を「コンセッション方式」で運営するための条例案について「都民のスポーツ施設としての使用が大変危うくなる」と批判しました。
都は五輪のバレーボール会場となる有明アリーナについて、施設の所有権を都に残したまま、運営権を民間事業者に売るコンセッション方式を導入する方針です。米倉都議は、都立施設として運営すれば年3.5億円の黒字が見込まれる施設を、民間ぎ業者に設備経費も賃借料も大規模改修費用も負担させることなく25年間もの長期にわたって運営させることは「都民の利益より民間事業者の利益を優先するものだ」と批判。
▽事業目的に「都民スポーツ振興」が盛り込まれていないこと
▽都民スポーツに配慮するとされたサブアリーナも都民が優先的にスポーツ施設として使えるのか不明なこと
▽運営状況についてとみんや議会がチェックする制度が明記されていないこと
を指摘しました。
米倉都議はまた、条例に基づき作成される実施方針案について、国のガイドラインで記載するよう示されている利用料金の上限や幅も、料金変更の条件も定めていないなど、具体的な内容を民間事業者に”丸投げ”する実態を明らかにしました。