【都議会】第4回定例会閉会~藤田りょうこ都議が討論

国保値上げ条例案を批判

東京都議会第4回定例会が15日、閉会しました。
この日の本会議で、来年4月から実施される国民健康保険の都道府県化に伴う条例案が都民ファーストの会、公明、自民、民進の各党などの賛成で可決されました。

日本共産党は「保険料の引き上げにつながる」として反対しました。

討論に立つ藤田りょうこ都議=15日、都議会本会議

討論に立つ藤田りょうこ都議=15日、都議会本会議

討論に立った共産党の藤田りょうこ都議は、国保制度の見直しを機に国が、区市町村が国保料(税)軽減のために行っている一般会計からの繰り入れをなくし、徴収強化を求めており、今回の条例案も国の方針通りだと指摘。

「保険料のさらなる大幅値上げにつながる」と批判し、保険料の負担増にならないための都独自の財政支援を求めました。

築地市場(中央区)の豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)への移転問題では、小池百合子知事が築地の市場機能を守るとの方針を都議選後に変更したことは「都民への背信行為だ」と批判。

入札不調が相次ぐ土壌汚染の追加対策工事で、ゼネコン言いなりに予定価格が引き上げられた上、特命随意契約への変更まで検討していることは「石原知事以来の3代知事と同じ愚を繰り返す」ものだと批判しました。

東京五輪の選手村用地として都有地が基準地価の10分の1で民間企業に売却された問題では、どのように土地の価格評価が行われたのかは情報公開資料でも黒塗りだと指摘。
「都合の悪い情報は隠し続ける態度は、知事の情報公開の方針に逆行している」とし、全面公開を迫りました。

期末手当据え置き案を否決~都民ファースト、自民、公明など

都議会は本会議閉会日の15日、日本共産党都議団(曽根はじめ団長、18人)、かがやけTOKYO(2人)、日本維新の会(1人)、生活者ネット(1人)の4会派が共同提案した、都議の期末手当を据え置く条例案を、同4会派の賛成、都民ファーストの会、公明党、自民党、民進党などの反対で否決しました。

条例案は、現行の期末手当の支給割合が都職員に連動しているため、職員の期末手当の引き上げとともに都議の手当も引き上げられるのを防ぐもの。
共産党都議団が1日に条例提案を発表し、他会派にも共同提案を呼びかけました。

採決に先立つ討論で、日本共産党の藤田りょうこ都議は、都民の暮らしの困難が続き、社会保障の負担増も相次ぐもとで、都議の期末手当引き上げは都民の理解を得られるものではなく、4月から議員報酬の2割削減が実施されたばかりで「議会改革への姿勢と初心が問われる」と強調しました。

討論では、かがやけTOKYOの上田玲子都議も「制度としてルール化されているからと、唯々諾々と踏襲すべきものではない」と条例案に賛成する一方で、都民ファーストの会は「職員報酬との連動ルールをことさら否定する理由もない」と条例案に反対。公明党、自民党は討論で一言も意見を述べないまま、条例案に反対しました。

豊洲工事再入札 高落札率で受注

東京都は15日、築地市場(中央区)の移転先としている豊洲新市場用地(江東区、東京ガス工場跡地)の追加汚染対策で、入札不調となっていた6街区(水産仲卸売場棟)の地下空間床面にコンクリートを施設する工事の再入札を行い、大手ゼネコンの清水建設が5億9,616万円で98.8%の高落札率(予定価格に占める落札額の比率)で受注しました。

同工事の入札には、清水、大林組の大手を含むゼネコン10社が参加を希望していたにもかかわらず、清水以外の9社は入札を辞退しました。

6街区の地下空間床面工事の1回目の入札は、清水建設が予定価格(事後公表)を約25%上回る7億1,172万円で応札し、辞退し不調となったもの。
このため都は、ゼネコンからヒヤリングを行い、再入札では予定価格を当初比3,265万円(5.7%)引き上げました。

この他、入札不調となっていた6街区・地下空間換気設備工事入札は3社が応札し、富士設備工業が8,532万円(落札率94.4%)で受注しました。

都は10月30日以降、追加対策9件の工事入札を繰り返しましたが、15日までに落札したのは8件どまりとなっています。

(12月16日付「しんぶん赤旗」より)

▽藤田りょうこ都議の討論の動画▽

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