12月16日、東京都大田区で「ヒバクシャ国際署名推進大田連絡会」の結成総会・署名1万人突破記念報告会が、「97条の会」の主催で開かれました。
75人の参加で活動を交流し、2020年までに署名10万人を集めることを決めました。
これまで同連絡会に参加する団体・個人は2万8,964人の署名を集めています。
宗教者・文化人・医師・・・多彩な人々が呼びかけ
主催者あいさつで、「平和・民主・革新の日本をめざす大田の会」世話人の野本春吉さんは、今年は核兵器禁止条約が採択され、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞するという2つの大きな出来事があったことを紹介し、「被爆者に寄り添い、署名を10万人集めるために頑張ろう」と呼びかけました。
大田原爆被害者の会(大友会)の片田靖子さんが大田連絡会結成までの活動を報告。
呼びかけ人に被爆者をはじめ、宗教者、文化人、医師、弁護士など多彩な個人と団体に広がっていることを紹介しました。
大友会の中川夏代会長は、自身の被爆体験を紹介した上で、署名を友人や長崎の実家に送り、この3ヶ月で500人から集めたと語りました。
大田原水協の本間慶史事務局長が活動方針を提案。
個人と団体は自主的に署名の目標を決め、学びつつ署名連動を広めることなどの提案が承認されました。
日本共産党の笠井亮衆院議員が「被爆者国際署名の重要性と国連総会の参加の報告」と題して講演。
「日本政府が禁止条約に署名し批准するよう、草の根から世論を広げていきましょう」と呼びかけました。
核兵器禁止条約の採択とICANノーベル賞祝う~都内でイベント
今年の核兵器禁止条約採択と核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のノーベル平和賞受賞を祝うイベントが15日夜、東京都内で開かれました。
ノルウェー・オスロでの授賞式に参加したICAN国際運営委員の川崎哲(あきら)さんは「核兵器禁止条約の成立を支えたのはNGO、市民社会そして被爆者。それが受賞で認められて光栄です」と述べました。
「広島、長崎があり、被爆者がいるのに、日本が核兵器禁止条約に署名していないことがほとんど議論されていない」とし、国民の間での議論を呼びかけました。
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)事務職次長の和田征子(まさこ)さんが、日本の被爆者を代表してローマ法王に、バチカンの核兵器禁止条約署名・批准への謝意を伝えたと報告。
「私たちの仕事は条約をみんなに知らせ、日本国内で被爆者国際署名を集めることです」と訴えました。
核兵器の非人道性の議論が条約採択に結実したとした、ヒバクシャ国際署名連絡会キャンペーンリーダーの林田光弘さんは「日本人にできることは被爆者の声を伝えることです」と話しました。
(12月16日付「しんぶん赤旗」より)