東京都が築地市場(中央区)の移転先としている豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)の開場日について都は20日、この日開かれた新市場建設協議会での合意を踏まえ、2018年10月11日とすることを決定しました。
同日夕、小池百合子知事が都庁で会見し、発表しました。
都は同月6日を築地市場の最終営業日、7~10日を移転期間としています。
業者らの質問に回答なし
小池知事は、土壌汚染問題が解決していない豊洲新市場を「日本の新たな中核市場として育てる」「豊洲ブランドを構築する」などと述べる一方、築地市場の市場機能については一言も触れず、今年6月に「築地は守る」「市場としての機能を確保する」とした約束をほごにする姿勢を示しました。
また、市場業者や市民団体からの公開質問状に一切回答していないにもかかわらず「これまでも丁寧な対応をしてきた」などと述べました。
同日午後、築地市場で開かれた新市場建設協議会では、東京都水産物卸売業者協会の伊藤裕康会長が来年10月11日を開場日とすることを業界団体長の総意として要望し、合意されました。
水産仲卸で作る東京魚市場卸協同組合の早山豊理事長は、豊洲移転に「不安や不満を持つ方も多い」と強調。
都の村松明典中央卸売市場長に対し、「知事に伝えてほしい」として「仲卸は納得したという安易な発言はしないでいただきたい」と訴えました。
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(12月21日付「しんぶん赤旗」より)