地方独立行政法人では公的役割が後退
東京都病院経営本部の都立病院経営委員会(大道久委員長)は17日、今後の都立病院のあり方について「都立病院の経営形態として一般地方独立行政法人への移行について検討すべき」だとする報告案をまとめました。
同委は2018年度から始まる都立病院の中期計画策定に向け、2016年6月から議論を行ってきました。
検討事項の柱として「経営形態の見直し」を掲げ、検討部会の報告を基に議論したもの。報告案では、都立病院の経営のあり方について「経営基盤の強化を図る」「持続可能な運営が実現できる体制を早期に構築していく」として、
▽地方公営企業法の全部適用(現行は一部適用)
▽非公務員型の公営企業型一般地方独立行政法人
▽指定管理者
のそれぞれの経営態を比較し、一般地方独立行政法人が制度的に最も柔軟で、今後の都立病院にふさわしい経営形態だと結論付けました。
都立病院について日本共産党東京都議団は昨年11月、小池百合子知事に対し「地方独立行政法人制度は、もっぱら経営面での独立性が強調され、公的な役割が後退する重大な問題がある」「救急医療、小児医療、周産期医療、難病・障害者医療など不採算医療、地域医療の重大な後退を招くことが予想される」として、都立直営を堅持するよう申し入れています。
(1月19日付「しんぶん赤旗」より)