労働者に周知徹底・企業に指導の強化を
日本共産党の小池晃書記局長ら国会議員と東京都議は31日、有期雇用で5年を超えて働く労働者に無期雇用に転換できる権利が4月から発生するのを前に、不当な雇止めが行われないよう企業への指導を強化するとともに、労働者に権利発生を周知するよう求めて、東京労働局(厚生労働省)に要請しました。
小池晃書記局長は、党国会議員団として1月24日に政府に緊急対策を申し入れたことに触れ、「400万人の有期雇用労働者に無期転換ルールが適用されれば正社員になることができる。しかし、実際には脱法的な無期転換逃れが行われている」と指摘。特に自動車メーカーへの厚労省調査では10社のうち5社で無期転換になる前にクーリング(契約中断)期間6カ月をも設けており、「調査結果を受けて、どのような啓発指導を行うのか」とただしました。
この中で、労働局が東京に本社があるホンダ、三菱自動車、スバル、日野、いすゞの5社を訪問し、調査したことがわかりました。
労働局の担当者は「再雇用を約束したクーリング期間の設定は法違反に当たる可能性が高く、啓発指導を行う」と述べました。
無期雇用ルールにかかわる12月の相談について、事業者からは千数百件にのぼる一方、労働者からの相談は数十件にとどまっていると、担当者が回答しました。
山添拓参院議員は「労働者からの相談が少ないのは、ルールが知られていないからではないか」と指摘。
吉良よし子参院議員は「労働局として街頭に出て相談会を実施するなど、周知徹底を図るべきだ」と求めました。
担当者は「どういう形で周知徹底ができるか、真摯に検討したい」と回答しました。
日本共産党から尾崎あや子、あぜ上三和子両都議が参加しました。
(2月1日付「しんぶん赤旗」より)