雇用期間の定めのある労働者が同一事業所で通算5年働くと無期雇用契約に転換できる改定労働契約法が施行されて4月で5年となるのを前に、対象となる労働者を企業が雇い止めするなどの「無期雇用逃れ」の問題で、日本共産党東京都議団は2日、東京都に対し、緊急対策を申し入れました。
尾崎あや子都議らが都の産業労働局雇用就業部労働環境課の猪口純子課長に申し入れ書を手渡しました。
申し入れ書は、労働者の雇い止めや6カ月のクーリング(空白) 期間をおいて権利を無効にするなどの違法脱法行為が自動車大手、大学、独立行政法人などで明らかになっていると指摘。
①あらゆる媒体を活用して労働者に無期転換権を周知する②事業主にルールを周知徹底し、雇い止めや脱法行為が起こらないようにする
③都内で期間雇用労働者を多く雇用する産業について実態調査す
④相談窓口を設置し、街頭相談会などを開く
⑤都自ら雇用する労働者に無期転換権を保障する
ことを求めています。
とや英津子都議は「障害のある子を育てながら派遣で働いていた母親は、『正社員にはするが賃金は今より低く、労働条件は悪くなると言われた。これでは意味がない』と相談に来られた。実態調査と法の趣旨の徹底をお願いしたい」と訴えました。
猪口課長は「都としてリーフレットを作成 労働相談などを行っている。4月に向けてできる限りのことをしたい」と答えました。
(2月3日付「しんぶん赤旗」より)