注意喚起の掲示なく
東京都中央区晴海の東京五輪・パラリンピック選手村の建設現場で作業員が死亡した事故で、日本共産党の山添拓参院議員は6日、建設現場を視察しました。あぜ上三和子、里吉ゆみ、星見てい子の各都議、小池晃、吉良よし子両参院議員秘書が参加しました。
事故は1月29日に発生。生コンクリートの型枠を支える資材を下ろす作業をしていた、2次下請けに雇用される男性作業員(31)が、近接して作業していた別のクレーンの車体と金属製の手すりとの間に挟まれ死亡しました。視察した山添議員らは、元請けの中堅ゼネコン、前田建設工業(東京都千代田区)の担当者から説明を受けました。
死亡した男性作業員は、建設現場の経験は9年と豊富で、事故当日は労働安全衛生規則でも立ち入り禁止とされるクレーンの作業区域に入っていましたが理由はわかっていないといいます。
現場には全体に目を配る監視員がおかれていなかったこと、「安全第一」など注意喚起の掲示がないこともわかりました。同社の現場では、作業員が負傷する事故が昨年3件起きていました。
山添議員は昨年12月に 東京労働局などが安全対策の一環でこの現場を巡回した際の状況などを聞き、再発防止策をただしたのに対し、同社の担当者は「作業区域を二重にする、クレーンの操縦者と会話が必要な場合は操縦者が降りるなどの対策をとっている」と答えました。
(2月7日付「しんぶん赤旗」より)