都条例改定案 市民運動へ介入容易に/自由法曹団東京支部が撤回要求

東京都が開会中の都議会定例会に提出している迷惑防止条例の改定案に対し、自由法曹団東京支部(小部正治支部長)は「市民運動、労働運動、報道活動などに対する警察権力の介入を容易にする道を開くもの」として撤回・廃案にするよう求めています。

条例改定案は規制対象行為として現行の「つきまとい」「連続して電話、ファクスを送信」などに、対象者の「住居付近をみだりにうろつくこと」「行動を監視していると告げること「連続してメールを送信すること「名誉を害する事項を告げること」などを加えるもの。

同支部は2月24日に開いた総会で条例改定案に反対する決議を採択。

決議は、改定案が「本来自由であるべき市民活動に対する警察権力による介入を容易とする道を開くもので、規制対象を安易に拡大することは断じて容認できない」と批判しています。

決議は、ストーカー規制法が規制対象を「恋愛感情」などの充足を目的とする行為に限定しているのに対し、同条例が「悪意の感情」を目的とする行為に規制対象を拡大していると指摘。

これでは市民が国会前で安倍政権批判をすることや、労働組合が社前集会で会社批判を繰り返すことなどが「みだりにうろつくこと」として警察介入の根拠とされる恐れが高いと告発しています。

また、「つきまとい」行為規定の拡大についても、ストーカー規制法に加えて条例による規制を行うべき「新たな立法事実は明らかにされていない」と批 判。

その上で、安倍政権が特定秘密保護法や共謀罪法を強行し、憲法9条改悪を狙う中で、市民運動、労働運動、マスコミの取材活動を規制する根拠となりうる条例改定案は撤回・廃案とするよう求めています。

(2018年3月6日付「しんぶん赤旗」より)

 ➡自由法曹団東京支部の声明文はこちら

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