日本共産党の尾崎あや子東京都議は6日の都議会経済・港湾委員体地会で、豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)への移転に伴い築地市場(中央区)を解体する経費の一部を盛り込んだ2017年度都中央卸売市場会計補正予算案について 「『築地ブランド』をどう守るか具体的にされていない。築地市場を解体すれば百年の悔いが残る」と批判しました。
尾崎都議は、築地市場業者や築地女将(おかみ)さん会、市場労働者や消費者から「豊洲新市場では安全・安心が担保できない」との声が上がり、業界団体代表からも「『仲卸業一者が納得した』という安易な発言はしないでもらいたい」との意見も出ていると指摘。幅広い市場関係者の合意を得ないまま豊洲移転と築地市場施設の解体をしてはならないと主張しました。
尾崎都議は、豊洲新市場予定地の地下水からは今も環境基準の160倍のベンゼンや猛毒のシアンが検出されている上、都が行う「追加対策」の効果も検証されていないと強調。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産諮問機関「イコモス」の国内委員会が築地市場施設を「日本の20世紀遺産」に選定したことを示し、「築地ブランドは築地市場があるからこそ守られる」と述べました。
委員会は予算案を共産党の反対、都民ファーストの会、公明党、自民党の賛成多数で可決しました。
(2018年3月7日付「しんぶん赤旗」より)