日本共産党・西村あつ子市議の質疑で明らかになった高橋都彦市長のセクハラ疑惑。市議会や記者の追及に対して、居直る高橋市長についての記事が「しんぶん赤旗」に掲載されました。
1日に発覚した東京都狛江市の高橋都彦(くにひこ)市長のセクハラ疑惑・・・市議会や記者の追及に、高橋市長はどんな説明をしているのでしょうか。
複数の女性職員の証言あるのに
「『手を触られた』『お尻や腰を何度も触られた』『その相手は市長だ』という複数の証言を得ています。それでも 違うというのですか」-高橋市長のセクハラ疑惑は、日本共産党の西村敦子市議の質問で明らかになりました。
質問で示したのは、党市議団が情報公開請求で入手した市職員が作成した「ハラスメントに関する相談資料」で一部黒塗りされた資料には、
「歓送迎会において、■ から口をつけたコップで何度も飲むことを強要された」
「若い女性職員を■と■、■との宴席に連れて行くとの情報があり(中略)■から夜に誘われることが多くて困っているという相談」
「■から■車内で手を握られたこと、エレベータ内でお尻を触られた被害がある」
「宴席で■から肩や胸も触られて困っている相談」
など、数々のセクハラ被害が報告されていました。
黒塗りとなっている加害者の肩書は2文字。 証言と内部資料を基にした追及に、高橋市長は「心当たりは一つもない」などと疑惑を否定しました。
与党は及び腰
市政を揺るがす疑惑に、高橋市長を支える市議会与党の自民・公明の会派は及び腰です。
5日の市議会では、自民会派の石井功幹事長が「市長の政治姿勢」を質問で取り上げる予定でした。
ところが質問当日の朝、石井市議は「心労のため」「体調不良」として市議会を欠席し、質問は取りやめに。結局、疑惑を取り上げずじまいです。
一方の高橋市長は言いたい放題です。5日の会見で、セクハラ被害の相談記録について「想像や記憶に頼って書いたとか、勘違いはないのか。『改めて調べてみたらどうだ』とアドバイスをした」と、文書の信ぴょう性を否定。
女性職員の体を触った疑惑は否定しました。
しかし、自分が口をつけたグラスのお酒を女性職員に飲ませたことについては「私も九州男児でありまして献杯返杯は文化だと思っていて、みなさんと考え方が違うと思う」と開き直り。
献杯を「ほとんど断られたことがない」「困った顔をしていれば、それ以上すすめていない」と主張します。
常に自覚必要
セクハラの問題に詳しい太田啓子弁護士は「もし、そんな”文化”があったとしても、それを共有する人たちだけでやるべきだ。”文化”を共有していない人に、組織のトップが上下関係を利用して”文化“と言って従わせるのは問題。
誰からも『いや』と言われないから問題ないと考えるのはあまりに幼稚。『自分の言動に誰も逆らえない』という自覚を持って、組織のトップは常に注意すべきだ」と指摘します。
高橋市長をめぐっては、市長公用車で他市の選挙応援に行った私的使用の疑惑や市長交際費の公私混同疑惑も浮上しています。
14日からの市議会委員会での追及が注目されます。
(2018年3月14日「しんぶん赤旗」より)