日本共産党東京都議団は15日、47都道府県を対象とした公共工事発注についての独自調査で、指名停止中の業者との随意契約を禁止する要綱を持たないのは東京都だけであることを明らかにしました。
都が築地市場(中央区)の移転先とする豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)の土壌汚染追加対策工事で、都の指名停止処分中の大成建設と特命随意契約を結んだことは現在、大きな問題になっています。
この調査をもとに同日の都議会予算特別委員会の総括質疑で質問した尾崎あや子都議は小池百合子知事に対し「ルールがないのは東京だけという、この状況を放置すべきではない」と迫りました。
都議団の調査によると、東京都を除く46道府県で、指名停止中の業者との随意契約を禁止する要綱が定められています。
「大阪府入札参加停止要綱」は、第10条で「入札参加停止業者を随意契約の相手方としてはならない」と規定。
「山形県競争入札参加資格者指名停止要綱」は、第18条で「指名停止期間中の有資格業者を、当該期間中は随意契約の相手方としてはならない」としています。
豊洲新市場の追加対策工事をめぐっては、都が昨年9~12月に行った入札で不調が相次ぎ、都は予定価格を大幅に引き上げた上で、12月22日に大成建設と特命随契を締結。同社はその3日前に指名停止処分を受けたばかりでした。