東京都議会厚生委員会は22日、日本共産党都議団と生活者ネットが共同提出していたシルパーパス(70歳以上高齢者のバス・都営交通乗車証)の費用負担軽減などを行う条例改正案を、都民ファーストの会、公明党、自民党の反対多数で否決しました。
29日の最終本会議で議決します。
現在、シルバーパスの交付を受けるには、住民税非課税または所得125万円以下の人は1000円、それ以外は2万510円の自己負担が必要です。
条例改正案は、
①シルバーパス発行の費用負担を所得に応じた額として軽減する
②新たに多摩都市モノレール、ゆ りかもめ(新交通システム)で利用できるようにする
③民営バスは乗車、降車のいずれかが都内の停留所であれば利用できるようにする
という内容です。
採決に先立ち共産党の和泉なおみ都議は、シルバーパスが高齢者の社会参加を促すとともに、外出による健康維持などさまざまな効果があり、「充実させることが重要だ」と強調。都民から費用負担の軽減を求める強い要望が上がっていることを紹介しました。また、多摩地域ではモノレール運行以降、沿線のバス路線が縮小されている中で「シルバーパスの適用は地域住民にとって極めて切実な願い」だとして、賛同を呼びかけました。
(2018年3月23日付「しんぶん赤旗」より)