東京都練馬区の保育園「エンゼルベア・ナーサリー上石神井」(都認証園)が3月末に保育士不足で閉園したことが2日までに日本共産党練馬区議団の調べでわかりました。
閉園について、区は3月の文教委員会に報告していませんでした。
同園は株式会社ワコムが経営しており、3月末時点の在籍児は定員20人のうち9人。
「ワコム」は同園の他、同区と板橋区で認証園・認可園の3園を運営しています。
練馬区によると、同園は閉園について保護者には昨年11月上旬に、区には同月下旬に意向を伝えていました。
練馬区は、当時在籍していた12人の乳幼児のうち、卒園予定の3人を除く9人の転園先が4月を超えても決まらない場合は、閉園せずに保育の対応をするよう助言していたため、3月の委員会で「閉園」との明確な報告をしなかったとしています。
この件で報告を受けた都の福祉保健局保育支援課は、子どもたちの保育環境を保障するため、区とともに同園周辺の保育施設の利用が可能となるよう調整したとしています。
同課の担当者は「近年、(認証園の)年度途中の閉園で、次年度から入所者の預け先がないという事例はない」としています。
米沢ちひろ・日本共産党練馬区議(文教委員)は「練馬区では今年度、1次選考で不承諾通知を受けた親子は1,800を超えています。この上、預け先が急に閉園するなどという不安があってはなりません。当該園がどのような運営をしていたのかを明らかにし、再発防止を徹底していきたい」と話しています。
(2018年4月5日付「しんぶん赤旗」より)