転落の危険があるホーム柵でなく、ホームドアの設置を―。
視覚障害者らでつくる全日本視覚障害者協議会(全視協)は7日、京成電鉄・日暮里駅(東京都荒川区)で予定するホームドア設置計画について国土交通省鉄道局から説明を受けました。参加者らは、ホームドアを設置する基準に満たない乗降客の少ない駅であっても事業者に設置するよう国交省に指導を求めました。日本共産党の山添拓参院議員が同席しました。
京成電鉄(千葉県市川市)が今年度末に予定する日暮里駅上り線のホームドア設置計画。
同社は当初、車両によってドアの位置が違うなどの理由を挙げ、ホームドアではなく、柵のみの設置としていました。
これに対し、全視協は、転落防止にはホームドアが必要だと訴え、調査とホームドア整備を要請してきました。その後、同駅の乗降客数が10万人を超えたことから、同社はホームドア設置へと計画を変更していました。
会員の山城完治さん(61)は「手すりと間違えてホームに落ちる時もある」と危険性をうったえました。松川正則さん(62)は都内で起きた転落事故や列車接触事故などの例を挙げ、「柵は怖い。隙間から落ちてしまうので、利用者の少ない駅でもホームドアを設置してほしい」と話しました。
山添議員は、柵の設置を理由にホームドアの設置を後回しにすることがないよう、「利用者や視覚障害者らから要望がある時は適切な指導をすることが必要だ」と求めました。
(2018年5月8日付「しんぶん赤旗」より)