JISは、品質保証のために定められた日本の国家規格。日本工業標準調査会(JISC)の審議で合格し、規格認証された製品は「JISマーク」を表示できます。
改定案では、JIS制定の「迅速化」などとして、JISCに付議することなく、民間認定機関が作成したJIS原案を大臣が制定できる仕組みを追加します。
笠井議員は、JISCの審議過程では、議事録公開など専門性、客観性、透明性が確保されてきたことを示し、「民間認定機関でのJIS原案作成過程もJISCと同様公開されるのか」とただしました。
経産省の末松広行産業技術環境局長は「パブリックコメントを義務付ける」というだけ。笠井氏は「合意形成や情報公開をおろそかにしては、新JISの信頼にもかかわる」と強調しました。
さらに、JISの対象拡大には道路運送法が禁止する「白タク」を容認するライドシェアなどの「シェアリングエコノミー」まで含まれていることを指摘。
「JIS化は(規制条項を含む)業法も利用者保護のルールもない自己責任のサービスに国がお墨付きを与えることになる」と批判しました。
(2018年5月14日付「しんぶん赤旗」より)