セクハラ抗議の声受け 狛江市長が辞意


共産党の文書入手契機に

東京都狛江市の高橋都彦市長は22日、記者団に対し、自らのセクハラ行為の責任を取って辞職する意向を表明しました。

庁議後に記者団の質問に答える高橋市長=22日、東京都狛江市(「しんぶん赤旗」提供)

セクハラを受けていた4人の女性職員が同日夕、市長宛ての抗議文を市に提出。市長は「セクハラの抗議の声を重く受け止め、辞職する」と語りました。

高橋市長が複数の女性にセクハラ行為をしたとされる問題に対し日本共産党市議団は、情報公開請求で市長のセクハラを示す文書を入手し、議会で追及してきました。

市民と超党派の女性市議(共産3、生活者ネット1、民進1、社民1)でつくる「高橋市長のセクハラ問題の幕引きを許さず、真相解明・再発防止へ」実行委員会とともに、真相解明と辞職を求める署名を行ってきました。

これまで高橋市長は議会での追及に対し「身に覚えはない」と否定。

これに対し、18日の臨時庁議では、水野穣副市長と石森準一参与が市長のセクハラ行為を認め、さらに新たなセクハラ行為を確認したとする調査結果を報告。
市長に辞職を要求していました。

22日午前の定例庁議後に記者会見した高橋市長は、「(同日の庁議では)十分な回答は得られていない。さらに他の疑問点も含めただしていく」と表明していました。

一方、水野副市長は同日午前の記者会見で、21日の市長の記者会見について「被害を受けた側の認識によってセクハラかどうか決まると認めながら、『私は性的な気持ちを持っていないから大丈夫だ』と述べた。それが市のトップが語るセクハラ観なのかと大変残念な思いだ」と強調。

石森参与は「(セクハラを)『勘違い』とか『行き違い』、『過剰に反応する人もいる』という発言がこの時点で出てくることはありえないことだ。今の市長は、私としては支えられない」と明言していました。

日本共産党狛江市議団が談話「職員と市民に謝罪を」

高橋都彦市長が辞職の意向を固めたことを受け、日本共産党市議団の鈴木えつお幹事長は談話を発表しました。

談話は、セクハラを受けた女性職員4人が提出した抗議文に触れ、市長が「ここまで被害女性を苦しめ、市政を混乱させた責任は重大だ」と批判しました。

その上で、市長の辞職表明は「当然だが、遅すぎた」と強調。

23日にも予定されている記者会見の場で、セクハラ行為を率直に認め、職員と市民に謝罪することを求めています。

日本共産党市議団として、「引き続きハラスメントを根絶し、すべての職員、市民の人権が守られる狛江を目指して全力で頑張る」と表明しています。

(2018年5月23日付「しんぶん赤旗」より)

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