【狛江市長セクハラ】市長はセクハラ認め謝罪を~西村あつ子市議に聞く

セクハラを受けた女性職員からの抗議を受け辞職を表明した、東京都狛江市の高橋都彦市長。
同氏によるセクハラ問題を市議会で先頭に立って追及してきた日本共産党の西村あつ子市議に、この問題をどう見るかを聞きました。

(聞き手・山田英明、写真・小酒井自由)

西村あつ子・狛江市議(「しんぶん赤旗」提供)

高橋市長はいまだに自身のセクハラ行為を認めていません。
辞職表明で幕引きさせるわけにはいきません。日本共産党は引き続き、問題の真相究明を求めていきます。

市長は5月23日、セクハラ行為を受けた4人の女性職員からの抗議文を受け、辞職を表明しました。
ところがその記者会見の場で、「認識の中ではセクハラのレベルではない」「心に一点の曇りもない」と言い募りました。

そもそもセクハラかどうかは、被害者がどう思うかであって、加害者がどう思うかではありません。
女性職員の抗議文に記されていたのは、ひどいセクハラの実態でした。

この問題も、財務省の福田淳一前事務次官のセクハラ問題もそうですが、今の日本には、被害を受けた女性が名乗り出ないとセクハラ問題が解決できないという悲しい現状があります。ここを抜本的に改める必要があると痛感しています。

高橋市長は、被害を受けた女性職員が実名で告発しなければいけないところまで追い込んでしまった。
辞職は当然ですが、あまりにも遅すぎたと言わざるを得ません。

女性たちは、市長に公の場で謝罪することを求めています。市長は、自らのセクハラ行為を認め、すべての市職員、市民に謝罪すべきです。

今、性暴力やセクハラ被害をなくすために声を上げる「#MeToo」の運動が世界的に広がっています。

世界でも国内でも、セクハラ問題に女性が声を上げ始めています。
この中で、女性の人権、セクハラに対する認識が発展してきているのに、その発展から取り残され、その自覚すらない人たちが行政の中枢に存在する――狛江市長の問題はそれを鮮明に示しました。

市のトップが、明らかなセクハラ行為を「自分はセクハラとは思わない」「抗議されたから謝る」という人権感覚しか持ち得ていないことは大問題です。

今回の問題では、3月議会での市長の辞職勧告決議の提出に反対し、真相究明を進める百条委員会の設置に道を閉ざすなど、高橋市長をかばい、支え続けた自民党、公明党などの市議会与党の責任も重大です。

議会が守るべきは、セクハラ市長ではなく、被害を受けた女性職員のはずでした。

ところが、これらの会派は市長をかばい、セクハラ問題を隠ぺいし、真相を究明するという議会の当然の役割を果たしてきませんでした。

来る市長選に勝利するとともに、来年の統一地方選挙では、高橋市長を支えセクハラを容認してきた市議会与党を少数に追い込む決意です。

(2018年6月2日付「しんぶん赤旗」より)

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